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21’生き方の創造 シリーズ4 女性の人権
篠山市・篠山市教育委員会発行
人権とは

ひとつの命をもって生きているかぎり、幸せを願わない人はいません。

 ◇ 人が人として幸せに生きていきたいと願う権利
 ◇ みんなが幸せに生きるための権利

           ひとりひとりが最も大切にしなければならない権利です。
女子に対するあらゆる形態の
    差別の撤廃に冠する条約(女性差別撤廃条約 1979年)
 女子の人権の保障(第3条)  
 政治的、社会的経済的及び文化分野など、あらゆる分野において、女子に対して男子との平等を基礎として、人権及び基本的自由を保障することを目的とする。
・役割論に基づく偏見と慣行の撤廃(第5条)
・政治的、公的活動における差別の撤廃(第7条)
・教育の分野における差別の撤廃(第10条)
・雇用の分野における差別の撤廃(第11条) など
男女共同参画社会基本法(1999年)
  国民の責務(第10条)
 国民は、職域、学校、地域、家庭その他のあらゆる分野において、男女の人権の尊重という基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成に寄与するように努めなければならない。        
篠山市男女共同参画プラン(2002年)      
 基 本 理 念              
 ○ 男女の人権尊重
 ○ あらゆる分野への男女共同参画
 ○ 男女がともに安心して暮らせる社会づくリ 




共に生きる社会の実現をめざして

篠山市男女共同参画プラン基本課題
@「男は仕事、女は家事・育児」という、男性と女性の固定的な役割分担意識が、根強く存在します。意識変革が最も重要かつ基本的な課題です。

A地域活動、市民活動に参加する割合は、女性が多いのが現状です。しかし、政策・方針決定の主導権は男性にあることが多いようです。女性が参加から参画への主体者となることがますます必要です。

B就労をめぐる状況においては、依然として男女の格差が存在しています。就労の場における実質的な平等の確保が必要です。

C子育ての問題、介護の問題などは、女性に大きく負担がかかっています。男女が共にしあわせに暮らせる社会環境の整備が必要です。

D市内には、約500人の外国人が暮らしています。就労や住宅問題、ことばや生活習慣の違いにより、外国人として、更に女性として多くの困難があります。
  ともに生き生きと暮らせるまちづくりが必要です。

E各分野で活躍している女性団体やグループがあります。これらの相互の連携を図り、情報の共有など、ネットワーク化を図る必要があります。
住民学習を進めるにあたって
 一人ひとりの参課よって、差別解消への努力が積み重ねられていますが、依然として差別は存在しています。特に、男女共同参画社会の実現には、男女が対等な社会の一員として、相互の人権を尊重することが大切です。

 市民の一人ひとりが自立した人間として、性別による差別を受けることなく、個人としての能力を発揮する機会が確保され、共に責任を担う平等な「人権尊重のまちづくり」について、学習を積み重ねていきましょう。
振り返って、自分自身の傾向について
            チェックしてみましょう
(兵庫県人権・同和教育研究協議会編集発行「じんけん・スキルブック」)110、111ページより引用
ス キ ル の 内 容 はい いいえ



@女性(妻)はいつも男性(夫)の好みを優先させて献立を考える
A夫は「だれに食わせてもらっているんだ」とよく言う
B夫を「主人」と呼ぶのは当然だ
C男性(夫)の経済力(資産を含む)が女性(妻)の2倍以上ある
D妻は当然夫の家の墓に入るものだ
   


@お茶は自分で入れない
Aゴミの分別のルールを知らない
B卵やトイレットペーパーの値段を知らない
C料理のレパートリーが5つ以下である
D普段、トイレ清掃をしていない
   


@女の子は「しとやかに」、男の子は「たくましく」育てる
A父親はいざというときに育児に登場すればいい
B「女のくせに」「男のくせに」と叱ることがある
C女の子が成績がいいと「ついこの子が男の子だったら」と思う
D男の子より女の子の言葉づかいが気になり厳しく注意する
   


@ちらかすのは男性、片付けるのはいつも女性だ
A家族のために自分を犠牲にする「耐える女」が理想だ
B寝たきりになったら、男性よりも女性に世話をしてほしい
C食事やパーティーの場のもてなし役はいつも女性
D親が倒れたら女性(娘や恵子の妻)が退職して看病するべきだ
   




@「子育ても、いい仕事も」と思う女性はわがままだ
Aいい仕事をするには、家庭のことは忘れるぐらいがいい
B子どもが小さいうちは母親は、外で働かないほうがいい
C仕事のできる男性は、育児休業をとらないほうがいい
D女性が両立に悩んでいたら、「無理せずに退職を」と進言する
   


@デートの費用はいつも男性がもつ
A家族の休む休日、女性(妻)はかえって忙しい
B男性(夫)の休日は、趣味や仕事の仲間と過ごす
C男性(夫)のレジャー費の負担がかさんでいる
D家族の中でボランティアや地域活動に熱心なのは女性だけだ
   
ジェンダーチェック
項   目 「はい」の数
家 族 関 係
家      事
育      児
仕 事 と 介 護
余      暇




合   計
ワンポイント・アドバイス
26〜30 たいへん危険です
男性は仕事だけ、女性は家庭だけという古い常識にとらわれがちです。
女性が職業を持つことにも後ろ向きな姿勢が感じられます。
16〜25 危険です
性別による決めつけや、男性優位の傾向が感じられます。男性にとっても女性にとっても家庭が居心地の良い場所になっているでしょうか。
 6〜15 要注意です
世の中は自然に変わると思っていませんか。あなたが変わらなければ 世の中はこのままです。あなたから実践しましよう。
 0〜 5 良好です
性別にこだわらない生き方は、居心地がいいことを周囲や後の世代に 伝えていきましよう。
ジェンダーとは
「男らしさ・女らしさ」のように、社会的、文化的につくられた性差をジェンダーといいます。ジェンダーは女と男という性別の違いから生じるのではなく、社会が求める「らしさ」の教育やしつけによって後天的に身につけた行動や態度をいいます。
「住みたいまち ささやま」をめざして
          対等な関係を築きましょう
あなたの偏見・わたしの偏見
偏見とは、ある人や集団に対して、誤った先入観や思い込みから、偏ったものの見方や考え方をしてしまうことです。

○女性に対して、誤った固定観念を
         もっていませんか?


  このことが、女性の自立や
        社会参加を妨げています。




◇「男は男らしく、女は女らしく」といった気持ちをもっていませんか。
  そのことが、態度や行動を決定する基準となっています。

◇「男は仕事、女は家事・育児」といった考え方をもっていませんか。
  そのことが、固定的な性別役割分担意識として定着しています。

◇「検事、科学者、パイロット」というと、男性を想像しませんか。
  そのことが、職業による男女の定型化された意識になっています。

◇「お産のけがれ、血のけがれ」といった考え方をもっていませんか。
  そのことが、女性を神事などからの排除につながっています。

◇「暴力(ことばによるものも含む)」で従属的な状況に追い込んでいませんか。
  そのことが、男性優位意識に基づく差別意識になっています。


 男女の平等を阻む社会制度・慣行の見直しと
            意識の改革が必要です



DV(ドメスティック・バイオレンス)とは
 「夫や恋人などの親密な関係にある(あった)男性から女性に対してふるわれる あらゆる暴力」のことを言います。ケガを負わせるような身体的暴力のみがDVで はありません。ことばや態度によって心にあたえる深い傷も暴力にあたります。

DVは、身近なところで起こっています。
 「自分の周りにDVはない」 ・本当にそうでしょうか?

 単なる夫婦ゲンカ、夫婦で解決すべきこととして、家庭という密室に放置されてきました。しかし、家庭内でふるわれる暴力や暴言も、どんな理由があろうと許されるものではありません。
思い当たる行動はありませんか?
身体的暴力 ・・・ 殴る、蹴る、物を投げつける。首を絞めるなど
心理的暴力 ・・・ 「バカ」などと言ってののしる。無視する。おどすなど
社会的暴力 ・・・ 実家や友だちの付き合いや本人の行動を監視、制限するなど
経済的暴力 ・・・ 生活費を渡さない。仕事に就くことを禁じるなど
性 的 暴 力 ・・・ 望まない性的行為を強制する。避妊に協力しないなど

 
夫からの暴力を受けた
女性の暴力の内訳
      (複数同答)
侮辱ののしり
無視
軽度にたたく
殴リナガ
ケガで病院
※兵庫県在住20〜65歳の配偶者を有する女性を対象に調査「夫から妻への暴力についての
調査研究報告書」2001年(兵庫県長寿社会研究機構、家庭問題研究所より)
 
こんな社会通念が、女性をためらわせていませんか
  ・夫が暴力をふるうのは、妻にも責任がある。
  ・暴力も愛情表現の一つで、妻の努力によって夫は変わる。
  ・自分が選んだ相手だから、添い遂げなければならない。
  ・暴力をふるう夫でも、子どものために耐えなければならない。

暴力を受けたり、身近な人が暴力を受けていたら・・・
    篠山市人権推進部男女共同参画センターへご相談を
    Tel 079−593−1460   Fax 079−593−1005
発 行 平成15年8月
編 集 「21’生き方の創造」編集委員会
     兵庫県篠山市宮田240番地
     篠山市 人権推進部 人権センター内
tel   079-593-1139
発行者 篠山市・篠山市教育委員会