なにが嫌だって、中途半端な設定が一番嫌なんだよ。「魔獣」って「魔」がついてるだろ?だったらもう思いっきり神秘的な生き物で、霞食って生きてて肉体も無くて、たまーに人間の前に現れるからその名前が記録されてる、とかいう設定にしてくれればいいのにさ。俺やられ役だからそれは駄目だって。家畜攫うとか馬車襲うとか、退治するのにふさわしくないといけないんだって。剣で死ななきゃいけないんだって。やってられないよ。
大体俺らどうやって繁殖してるの?数少ないって設定なんだろうな。この図体で動物食ってるんだからいっぱいいたらこの辺の山、あっという間に食い尽くしちゃうもの。あーあ、ってことは俺どうやって嫁さん探すのさ。飛びまわれって?あのね。この無駄なぶっといライオンの肢、重いの。長く飛ぶとくったびれるんだよ。はいはい、剣でやられなきゃいけないんでしたね。それには確かに地べたでも戦えなくちゃ様にならないもんね。
難しいんだよ、一般市民には恐れられて引きたて役の戦士を軽くふっとばして、でも主役にはきちんと倒されなきゃいけない力加減。そろそろ出番かなあ。やだなあ。派手に火でも吹いてやろうか。
え…?火は吹けないの俺。火を吹く理屈が想像できないから、っておい。それ言うんなら俺の骨格どうなってんのよ。ライオンの体に鷲のでっかい羽根生えてるんだよ?はあ、それは太古の魔道技術で合成されたと。うわー出たよ都合が悪くなると出てくる魔法。しかも失われてる技術と。勘弁してくれよ。あまりにありがちで涙が出てきた。まあね。こんな設定しか考えられない作者だったら確かに、絶対悪を出さなきゃ話進められないって事がよくわかった。
はーあ…。人間の都合でワルモンにされるのって現実でもそりゃあるけどさ。最初っからワルモン設定、しかも訳のわからない生物な俺らほど可哀想じゃないよね。頭の悪い作者に書かれた不運をひたすら嘆くのみ。
ご都合主義の剣と魔法の世界なんて嫌いだい。