茶林感想 『ホワイトバレンタインデー』


■物語・構成
 分類するなら恋愛小説。内容よりも雰囲気を読ませる小説で、むしろ小説よりは詩に近い形態。
 デートへ向かう朝の一場面を切り取って心象とともに綴ったというもので、よくも悪くもストーリー性はまったくないという印象です。
 一つ一つの心情や動きの並べ方には特に引っかかりは感じませんでした。

■文体・文法
 読みにくい。意図的に読みにくい文法を連続して続けているという印象が見受けられます。
 また、内容的にも詩に近く、疑問文を投げっぱなしだったり、すべて主観での結論や印象だったりと、きちんと客観化、相対化できていない部分が数多く見受けられます。
 ただしこれは小説であるとしての話。詩としてならこれでもいいので。

■描写・演出
 主観での印象や結論を受け入れられるのであれば、描写として受け止められますが、そうでない場合は作品構成のほぼ7割程度が心象とそれに付随する描写で成り立っているため、読むことがしんどく感じるし、頭の中に入ってこないというデメリットがあります。

■総評
 おそらくごく狭い一部の人にだけ受け入れられる作品。小説というよりは詩に近い作品で、少なくとも私の印象では小説ではない。読んだあとに何かが残るかというと、何も残らないし、何とも言えません。
 正直、評価対象外です。「小説」としての評価は無理でしたごめんなさい。

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