「特別ニーズ教育」の視点から 通常学級に学ぶ障害児への教育のあり方について
全教「特別な教育的ニーズ」問題検討委員会2000年8月
*この討議資料は,全教または加印教育会館にあります。ご希望の方は連絡ください。
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はじめに
通常学級に在籍する障害児への教育をめぐる問題が深刻化しています。教育条件が整わないなかで,学級担任の孤軍奮闘にまかせられ,障害児の発達やまわりの子どもの学習権が保障しきれていないなど多くの課題を抱えています。こうした現状の背景には,教育行政の重大な責任放棄という問題があるといわなければなりません。いままで法令上に規定されていた障害だけでなく,学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)(10ぺ−ジ参照)などあらたな障害への対応などを含め,すべての子どもへの教育保障が十分になされるための改善が切実に求められています。
私たち全教「特別な教育的二−ズ」問題検討委員会は,通常学級に学ぶ障害児,とりわけ一定の条件のもとで学習課題が共有できる子どもたちの教育のあり方に焦点をしぽって,1999年7月以来検討をすすめてきました。この討議資料は,その「まとめ」であり,「特別二−ズ教育」を保障するという視点から教育条件整備を中心とする課題について提案するものです。
この問題をめぐる全国の実態,積み重ねられてきた全国の実践と研究の到達点から,提案を大いに検討・深化していただきたいと思います。そしてなによりも子どもたちの発達が十分に保障される教育がゆたかにすすめられることを期待します。
CONTENTS
「特別ニーズ教育」の視点から
通常学級に学ぶ障害児への教育のあり方について
はじめに 4
T 通常学級における特別な手だてを必要とする子どもたちの状況と課題 4
1 子どもたちの現状とそこからみえる課題 4
(1)「イライラ」し「自分に不安を感じる」子どもたち
(2)学習から「落ちこぼされている」子どもたち
(3)深刻な生活環境を背景にもった「育ちそぴれ」の子どもたち
2 通常学級に在籍している障害児の現状 6
(1)障害児が通常学級に在籍している状況−−いくつかの調査から
(2)知的障害,自閉性障害が多い
3 通常学級に在籍する障害児は多くの場合,特別な条件整備のないまま放置されている 7
(1)文部省は通常学級に在籍する障害児のための教育条件整備をおこたってきた
(2)どんな問題が起こっているか
4 障害以外の原因によって学習の機会が奪われてしまい,学習権が実質的に保障されていない子どもが多数いる 9
U 通常学級に在籍する障害児の学習権・教育権を保障するために−改革の視点と提案 11
1 日本の障害児教青はどういう学校制度のもとにおかれているか 11
2 通常学級に在籍する障害児の学習権・教育権を保障するために―視点と理念 12
(1)教育全体の改革が求められている
(2)障害児の学習権保障をすすめるうえでの私たちの基本的な立場
V 「特別ニーズ教育」を保障する 14
1 「特別ニーズ教育」の視点をつけくわえることによって,すべての子どもたちに発達の保障を 14
2 「特別な教育的二ーズ」の考え方が確立されてきた経過 15
(1)「特別な教育的二ーズ」を導入したイギリス1981年教育法
(2)「特別二−ズ教育」を確定したサラマンカ声明
W 障害児教育教育行政・地方教育行政の改革―就学指導行政を民主的に拡充する 17
X 通常学級に学ぶ障害児への教育を改善するために―具体的提案 19
1 すべての学校に共通する改善の提案―「特別な教育的二−ズ」ヘの対応の前提条件 19
(1)教育課程・教育内容を改善する
(2)教育条件を改善する
2 「特別な教育的二−ズ」に対応した学校・学級づくりをすすめる 21
(1)「特別な教育的二−ズ」をもつ子どもを把握する
(2)「特別な教育的二−ズ」をもつ子どもへのこれまでの対応
(3)「特別な教育的二−ズ」に対応した校内体制を整備する
3 通常学級で学ぶ障害児に対応するための具体的提案 22
(1) 基本的な考え方
(2) 通常学級の教育条件,教育課程への配慮や援助を充実させる
(3) 障害児教育に関わる諸機関や制度を活用し,障害に起因した「特別な教育的二―ズ」に対応する
4 「特別な教育的ニーズ」に対応した教育条件,教育内容を整えても,特別な教育課程・学習課題を必要とする子どもへの対応 24
5 現行の障害児教育制度の充実と専門性を確立させる 24
Y まず,ここから始めよう―おわりに 26
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