割箸の材料

吉野材

奈良県吉野地方は、日本三大美林のひとつとして名高い吉野杉を産する地として、古くから知られてきました。吉野杉が、他の並び賞される秋田杉、木曽桧と違うところは、人工林で或るということです。
その植林の歴史は、豊臣秀吉の大阪城築城により、大阪をはじめ、近畿各地の都市発達によって木材の需要が高まった元禄初期に、吉野杉の植林がはじまったとされています。

真っ直ぐな木「直ぐ木」から、スギと呼ばれる様になりました。
木目が真っ直ぐ通り、加工がしやすいので、建築材としてよく使われます。また、昔から日本酒に香りをつけるため酒樽の材料としても欠かす事が出来ないものでした。
特に吉野杉の特徴は、色が良く、目が混んでいて、そして、“香り”が良いということです。
日本酒に杉割箸を一本浸けておくだけで、お酒に杉の香りが移り、樽酒であるかの様な味わいが楽しめます。

火を起こす木「火の木」からヒノキと呼ばれる様になりました。
杉よりも成長は遅いですが、乾燥に強く杉より高い所によく植えられます。
木目が少なく辺材は細かく緻密です。光沢が有り、香りがよく、耐久性が強く腐りにくいので、日本では最高級の建築材として、昔から使われてきました。(一般庶民には使用不許可の時代もありました) 木材はその樹齢と同じだけ保つと云われ、世界最古の木造建築で知られる法隆寺は、1300年もの歳月に耐えています。
桧の香りには、天然の殺虫・防カビ抗菌効果の強い物質が多く含まれ、心身によいので注目されています。

 その他の材料

蝦夷松

年輪幅が比較的揃っていて、木目は真っ直ぐで縦に割りやすく、肌目は細かいです。加工も、仕上げもしやすい材です。集成材の心材によく用いられます。

材としては、見た目も性質も桜によく似ていて、加工性が良く、反りなどの狂いも少ないので家具によく使われます。しいて違いをあげると桜の方が、やや木目がはっきりしていて、色もやや赤味が強いです。

柳は、家内喜と字をあてることもあります。不浄を清める力が在るとされ、春一番に芽をふくので、おめでたいお祝箸に使用されていました。現在では、柳に準じた水木が使用されています。

主産地は、中国。他の木材に比べ収穫サイクルが短いので、材料供給が容易です。

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箸材

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