トップへ   【進撃の巨人】
 
 【進撃の巨人】考察 9巻までの情報
aaa

【進撃の巨人】とは、別冊少年マガジンに連載されている、ファンタジー漫画です。

 

 正直、絵は下手だと思います。そして、12禁くらいは必要なくらい、容赦ないです。

 が、この異世界設定は、類を見ないかと。昔、確か中山星香(プリンセスコミックス)が、巨大な自然に住む人々の漫画を描いてましたが、それとも全く違います。

異世界の謎を探る話でもあるので、推理物好きにもオススメです。

 かくいう私は、戦国好きにして、ファンタジ―好き、推理物好きでもあるので、絶賛ハマリ中です。

 

 この漫画を読めば、「これは一体どういう事だ?」と、誰もが頭をひねらずにはいられないでしょう。自分の考察を載せるサイトが、数多く有るようです。私も、その一人になろうと思います。

 謎はいっぱい有るのですが、思いつけた事だけ記載していきます。

 私は単行本派なので、現在までに出版された9巻までの情報を、基にしています。巻が進むごとに、話が動き情報が増えるに従って、ここの文章も変わって行く事でしょう。

 

 これを載せた為に、それまでは一応は戦国くくりで来ていたサイトの統一感が無くなりましたが。まあ良いのです。

  これらの推測が当たっているのか外れているのか、2013年4月発売の10巻で、判明するのでしょうか?
 発売が待ち遠しいです。

ここから先は、読んでないとサッパリです。ネタバレのオンパレードですので、未読の方は遠慮願います。

 

 では、ネタバレ考察↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  


超大型巨人の正体とは?

 

 この壁都市以外から来たのなら、分かりません。が、もし壁都市内の人物だとしたら、5年前の845年に、調査兵団に居た人では?と思います。

 で、ナナバでは?と。

 気になったのは、845年に超大型巨人は、ウォール・マリア壁の【外】から現れた事です。
 壁の内側から上部に上がるには、梯子が有るでしょう。が、壁の外側には梯子なんて付けてないでしょう。
 50メートルの壁の外側に飛び降りながら超大型巨人を纏うのは、恐怖でしょうし、失敗したら墜落死のリスクが有ります。ちゃんと両足を壁の外側に置いてから、纏ったと思うのです。
 よって、50メートルの高さの壁の上から無事に降りられるのは、立体起動装置を使える者だけです。


 その日、調査兵団は帰還来たばかりで、壁外に繋がる扉は閉めたばかりかと。すると、考えられるのは2通り。

 

 推理1 調査兵団の一員としてウォール・マリア壁の外に出ていたが、帰還時、こっそり離れ壁内に入らなかった者。

 推理2 既に壁中に戻った調査兵団の一員が。立体起動装置を使ってウォール・マリア壁上まで登り、そして壁の外側に下りて行った者。


 推理2で、なぜ憲兵隊や駐屯兵兵団を除外したかと言いますと。
 まず、憲兵隊。
 憲兵隊も駐屯兵団も、3兵団に振り分けられる以前の訓練兵の段階では、立体機動術を習います。立体機動術は憲兵隊に入る為の必須項目らしいので、エリートである憲兵隊員になれた者は、当初は上手いかと思います。
 しかし憲兵隊は「巨人を見た事がねえ憲兵隊が」(4巻)と有ります。巨人を見ない→壁の外を眺めない→壁を登らない→立体機動術を使う事は滅多に無いのでは?
 どんな技能も、使わなければ衰えていきます。受験勉強の勉強内容みたいなもので、憲兵団に入れたとたんに、立体機動術の技能なんて忘れていったのでは?と思ったり。
 立体機動術を練習するにしたって、昼間にすれば、これまた目立つでしょうし。
 また、「巨人を見ない」と言われる憲兵隊の者が、壁を登ろうとしたり壁上に居たら、悪目立ちするのでは?と思いました。壁上には兵器が置いてあるので、一般人立ち入り禁止でしょうから、私服姿で登る事も出来ないでしょう。
 
 なので、憲兵隊隊員は除外としました。

 次に、駐屯兵団。
 そもそも駐屯兵団は、憲兵隊に入隊できるほどには立体機動術が上手くなかった人達です。
「ウォール・マリア崩壊以前の立体機動術は、少数派の調査兵団にしか必要とされていなかった」というアルミンのセリフ(4巻)通りならば。845年時点で、駐屯兵団も、さして立体機動術を職務で使う事は少なかったのでは?と。
 これまた、駐屯兵団に入ったとたん、使われなくなった技能は衰えて行った事でしょう。練習するにしたって、昼間にすれば、これまた目立つでしょうし。
 おそらく9巻終了時点で生存し既出の駐屯兵団の人物は、ハンネスとドット司令だけだと思います。ですが二人とも、年齢からして駐屯兵団に入って短くないでしょう。立体機動装置で上手く移動し着地できるのか、怪しいです。
 駐屯兵団に入って間もない人なら、出来るかも知れませんが。後述の推理4の意味で、この可能性は薄い気がします。

 よって、壁超えできたのは、調査兵団の者のみと推測します。

  推理1にしろ推理2にしろ、調査兵団の者という考えに行きついてしまいます。



 次は、現在850年時の来襲時。
 この時も、壁の外に超大型巨人が現れた事が気になります。

 
推理3 この時には、調査兵団ほぼ全員が壁外に出ていたようです。遠征する度に人が大幅に減って帰って来るので、壁中に入って点呼を取るまでは、誰がどこに居るか完全に把握している人物は調査兵団内には居ないでしょう。

 推理4 「ウォール・マリア崩壊以前の立体機動術は、少数派の調査兵団にしか必要とされていなかった」というアルミンのセリフ(4巻)通りなら、現在850年時点では、駐屯兵団や憲兵隊にも立体機動術が職務必須となった可能性は高いです。
 なので駐屯兵団の一員にも可能性は有ります。ただし憲兵隊はウォール・マリア陥落後である847年でも「巨人を見た事がねえ憲兵隊が」(4巻)と有るので、やはり850年でも、巨人を見ない→壁の外を眺めない→壁を登らない→立体機動術を使う事は滅多に無いのでは?




 アニやエレンのを見る限り【中に人が入っている巨人】は、同一規格では無く、性別や髪色など、いくらか【中の人】の容姿の容姿や個性を受け継いでいる事が考えられます。 
 845年と850年に出現した超大型巨人は、特急で発生させたのかワザとなのか、ほぼ皮膚が無いので、容姿受け継ぎされているかは不明です。が、特異な大きさこそが固有のものだと思います。
 なので、両時代に現れた超大型巨人の【中の人】が、同一人物である可能性が、極めて高いと思います。
 と言うか、普通に考えれば同一人物でしょう。この漫画は油断ならないので、そう思わせておいて実は違う、という可能性はあり得ますが、とりあえず同一人物とします。

 するとやはり、推理1か推理2の条件を満たす、【845年時点で調査兵団に居た者】が、正体では?と思います。




 と、ここまでウダウダ書いてきましたが。読み返してみたら7巻で、正体は立体機動を使える者、という推測を、既にエルヴィンとハンジが話し合っていたシーンが。
 よく読もうよ、私。

 推理5 これはメタ的な考えですが。
 物語の終盤で初登場の人物が犯人だったら、推理ファンはガッカリです。
 同じように、出て来たばかりで名も分からない人が、超大型巨人の正体だったら、読者はガッカリでしょう。
 エンターティメントとして考えれば、既に出ている人物が正体だと思います。


 845年に調査兵団に居た者として判明しているのは、エルヴィン、リヴァイ、ハンジ、ナナバくらいですかね? 
 トーマやモブリットは女形捕獲作戦時の立ち位置が不明なので、845年(5年前)から居たか不明。
 
一人きりで目撃者も居なかったのだから、現在850年9巻時に殺される前に変身したでしょうから、ミケは除外となります。超大型巨人は男性体だと思うので、ハンジも除外ですかね。
 すると、エルヴィンかリヴァイかナナバ?

「そんな、まさかっ?」とも思うのですが、その「そんなまさかっ?」の連続なのが【進撃の巨人】ですので、彼らでも油断なりません。

 ナナバは不明ですが、エルヴィンやリヴァイは調査兵団の首脳陣で、常に多くの兵士の注視が集まっているでしょう。推理1を採用し845年時に壁外で一人別行動をしようとしたら、誰かが気付く気がします。
 推理2のように、中に入ってから壁を上がって壁の外に降りたのでしょうか?
 それでも注視が有るでしょうし。う〜ん。



 と思ったら、3巻頭の番外編で、850年時にエルヴィンとリヴァイが旧シガンシナ区で、ウォール・ローゼが突破されたかも知れない、といった会話をしているシーンが有りましたよ。
 本当に、よく読もうよ、私。

 すると、超大型巨人の【中の人】は、ナナバですかね?



  巨人を纏ったエレンは、旧型巨人に狙われたのですから、【中の人が居る巨人】と旧型巨人には、友好関係は無いでしょう。
 旧型巨人を壁中に入れる為に、超大型巨人が扉を壊したのは確かでしょう。が、だからといって超大型巨人の【中の人】が、いびつで謎だらけの世界構造や旧型巨人の全てを知っているとは限りません。超大型巨人の【中の人】が、旧型巨人の秘密を知る為に調査兵団に在籍するのは、矛盾しません。


 
 
超大型巨人が二度も姿を見せ、扉を壊した目的は?

 エレンか誰か、変身できる者の存在を知っていて、恐怖で変身を促したかったでは? と思います。



 超大型巨人の【中の人】は、845年当時に調査兵団に居た者、消去法では今のところナナバ、という予測を、私はした訳ですが。

 長らく成果が無くて、調査兵団への風当たりが強くなっていたようですから、巨人を倒せる唯一の兵力としての存在価値を、アピールする為ですかね?
 調査兵団の存続の為、調査を続行する為。その為なら、ナナバがエルヴィンに似た思考主なら、しかねない気もします。
 だからって、シガンシナ区だけで無く、トロスト区の扉まで壊す事は無かったでしょう。



 超大型巨人は、その大型さゆえに、トロスト区に入る扉をくぐり抜ける事は出来ません。
 人間に戻って再び変身すれば可能ですが、そうすると超大型巨人は扉を潜り抜けられる大きさに縮小できるか、逃げる人間に紛れる事ができる事を、人間に知らせてしまう事になります。実行しなかったという事は、

ア―体力切れで出来なかった、
イ―知られたくなかった。

 という事になります。
 後に判明したのは巨人に化けれられる人間の存在で、超大型巨人に化けられる巨人の存在は、排除されました。



ア―体力切れで出来なかっただけ、を考えます。
 5年前845年のウォール・マリアで、誰の妨害に遭った訳でも無いのに、シガンシナ区に超大型巨人が現れる事は有りませんでした。
 当然ながら、変身して練習する事は出来ません。つまり【慣れる】事が出来ません。そして【慣れ】――経験値を積み重ねられないのなら、体力は変身する度に同程度ほど削られ、一般に一番体力が有り余るのは20歳前後と思われ、その年ごろを過ぎれば低下していきます。
 5年前の845年に二回連続の超大型巨人変身を出来なかったのなら、現在850年にも二回連続の超大型巨人変身が出来ない事は、思いつく筈です。
 1回の変身で体力切れになったとしても、それは想定内という事です。初めからトロスト区内に入って再変身できない事は、想定していた筈です。
 つまり体力切れの為に断念というア説は、違います。

 ついでに言うと。
 体力が有ったであろう845年時は、【鎧の巨人】により、ウォールマリアを放棄させられる事に結果的には成功しました。
 845年時よりも体力が落ちているであろう850年時には、【鎧の巨人】は現れませんでした。
 超大型巨人と【鎧の巨人】は、連携していない、という結論になるように思います。



 イ説の、知られたく無かった、という方を考えます。
 情報は武器となりますが、目的を断念させては主客転倒です。
 超大型巨人に化けられる人間の存在を知られたくないから、トロスト区内に入らなかった、のでは無いのです。超大型巨人の目的は、人類をウォール・ローゼ(かつてはウォール・マリア)から撤退させる為では無い、のです。
 もしエレンが変身しなければ、トロスト区はシガンシナ区のように閉鎖された事でしょう。



 よって超大型巨人が現れた思惑として思いつくのは。
イー1 トロスト区(かつてはシガンシナ区)を閉鎖させたかった。
イー2 エレンか誰か変身できる者の存在を知っていて、恐怖で変身を促したかった。10歳児の時は失敗したので、再チャレンジ。
イー3 エレンが調査兵団に進路を決めないように、脅した。
 
 の、3つくらいですかね?



 イー1は、挙げておいてなんですが、分かりません。
 シガンシナ地区だけなら、エレン宅の地下室を人類から遠ざけたかった、という可能性も有ります。が、850年にトロスト区の扉すら壊してますからね。
 ひょっとしたらトロスト区にも、人類から遠ざけたい場所が有るのかもしれません。
 それにしても、現れるタイミングが絶妙すぎます。その絶妙さは、以下に書いてます。



 イー2を考えます。
 巨人を纏う能力など、確かに危機に陥らなければ、開花しなさそうでは有りますが。
 そのエレンか誰か変身できる者が、変身せずに死ぬ可能性は高いです。恐慌状態ですし、特に女性、日本女性は、攻撃する反撃するという選択肢が思い浮かびにくいですし。

 2巻の844年、当時9歳のミカサは既に凄まじい筋力と瞬発力を持っていたらしいにも関わらず、エレンの行動と言葉と危機が無ければ、仇を攻撃する事すら思い浮かばなかったのです。
 訓練兵になっていたら、そうでも無いのかな?
 
 そうか。訓練兵という、来る日も来る日も巨人を殺す技術と知識の獲得に明け暮れて居れば、そういう選択肢も思いつき、巨人を纏う能力が開花する可能性は高かったでしょう。
 憲兵団になれば、巨人を見る事は無くなるので、この能力は眠ったままになる可能性は高いです。
 私は、超大型巨人の【中の人】は845年時に調査兵団に居た者、という推測しています。つまり確実に大人です。
 調査兵団に居る者なら、明日に訓練兵が進路を決める日だと言う事、成績上位者のほとんどは憲兵団を望んでいる事を知っていたでしょう。コニーの心を動かしたエレンの演説も、聞いていたのは訓練兵ばかり。あれだけ騒いでいて注意する大人が現れなかったのですから、あの夕食時には監督する大人は居なかったものと思われます。



イー3について考えます。
 イー2説とは真逆ですね。で、この説だと、対象はエレンのみでしょう。
 常日頃から調査兵団に行きたいと公言していたのは、おそらくエレンくらいでしょうから。アルミンはそんなに公言していなさそうですし。
 ただし、5年前に巨人に目前で母親を食われたにも関わらず、いいえ、だからこそでしょう、恐怖よりもはるかに強烈な憤怒こそが、エレンを突き動かしています。今さら超大型巨人の脅威にさらされたからって、調査兵団行きの意志を曲げるようには思えないでしょう。

 エレンと一緒の兵団に入りそうなミカサの、可能性も有りますかね。ミカサは半分とはいえ、この世界では希少とされる人種の血を引いていますし。
 しかし。それほどミカサの身を案じる人物なら、彼女がエレンと同じ兵団に行きそうなのは分かるでしょう。そして、5番目の成績で卒業したエレンの調査兵団行きの意志を曲げる事は、誰にも不可能でしょう。



 残ったのはイー2説、【エレンか誰か変身できる者の存在を知っていて、恐怖で変身を促したかった。10歳児の時は失敗したので、再チャレンジ】という説。
 エレン以外にも、10歳の頃にシガンシナ区に居た人物なら可能性が有ります。憲兵になれそうな成績10位以内者に、超大型巨人の目当ての人物が居た可能性も有るかも。どのみちユミル以外の名前が出てるエレンの同期は、みんな成績10位以内なんですが。

 当てはまるのは、当然ながらエレン、ミカサ、アルミン。4巻で【2年前(845年の地獄を見てきた者】メンバー。ひょっとしたらシガンシナ区で地獄を見たかもしれませんから。すると含まれるのは、もしかしたら【鎧の巨人】かもしれないライナー、ライナーと同じ組織の人間であろうアニ、ベルトルトもかな、それからユミル。
 7人か。
 

クリスタやユミルの一族の正体とは?

 

クリスタとユミルは、壁都市を作った、あるいは先住民族の、末裔なのでは?と推測しています。


クリスタは、ニック司祭の9巻のセリフからすると、クリスタになら壁の秘密を話してもらえる権利を持ち、クリスタは知らされた秘密を公に話しても良い権利を持つ、という意味かと。ニック司祭達は、なにかクリスタ達の一族に負い目が有るかのよう。

「彼女(クリスタ)なら我々の知りえない真相さえ知る事ができるだろう」、というのは、ちょっと分かりません。
 クリスタが既に持っている知識に、これから知らされる知識を足せば、ニック司祭の知りえない真相さえ知ることが出来る、という意味でしょうか?

 それとも、クリスタに知識を与える相手は、ニック司祭ばかりでは無い、という意味ですかね?



現都民達の主観的歴史としては、743年(107年前)、彼ら自身で壁を作った(1巻)としています。

一方、コミックスのカバー裏の文章らしきものは、某考察サイトによると、【既に有った壁に逃げ込んだ】みたいな内容らしいです。私は読めませんが。

そして、ウトガルド城に有った古い缶詰の文字を、ライナーは読めませんでしたが、ユミルは読めました。
 一族というより、現都民とは違う文字を使用していた民族では?と。

 

 最初に壁を作ったor逃げ込んだのは、クリスタ&ユミル達の民族で。しかし、後から来た主要人物達ニック司祭などの現都民達の先祖が、安全な壁都市を強奪しクリス&ユミルの民族の文字や先住した痕跡を消したのでは?と。

こういう場合、クリスタ&ユミル達の民族は、普通なら皆殺しにされたでしょう。が、何らかの事情で、滅亡させられなかったのでは?
 しかし、殺され数を減らされ、創造者
or先住者であった事は抹殺されたのでは?




  現都民達は自分達を、自由を求めれば巨人に食われる哀れな被害者だと思っています。だから巨人を殺すのは正しい、正義は自分達に有る、と思っています。

しかし実は自分達が、罪の無い他民族を自分達の都合で皆殺し同然にし、安全区域を強奪し、それまで使われていた文字を抹殺した、加害者側だったと知ったら?
 自分達は被害者でも正義側などでも無く、加害者の子孫で、先祖の大罪を国ぐるみで隠ぺいしていたと知ったら?


 インターネットが普及した現在でも、かつて日本軍に組織的に自国の女性達が強いられたと主張する非道を、自国軍がベトナム女性達に強いていた事実を、全く知らなかったり目を逸らしている外国人も居ます。
 インターネットも無く、100年以上昔の書籍が禁書となっている壁都市では、隠ぺいは簡単な事でしょう。

 知れば、生まれた時からの常識や認識が、真反対に逆転させられるのです。まともな人間であればあるほど、アイデンティティが崩壊するでしょう。一国という組織形態も崩壊するでしょう。あるいは証拠隠滅とばかりに、クリスタ達の民族が今度こそ皆殺しに遭う可能性も有ります。
 ニック司祭が命の危機になろうと口を噤むには、充分な事実であり理由かと。

 どうでしょう?

 
 ただ、クリスタとユミルは、外見が違い過ぎて、同じ民族には見えないんですよね。
 また、ユミルが、例の【ユミルの民】と同じ名なのは、単なる偶然なのでしょうか? いや、偶然などでは無いでしょうが。


 そして、ニック司祭が握る秘密とは、このクリスタとユミルの民族の件だけでは無いように思えます。



 他に、アニと同じ組織に属する者は居るか?

 アニとライナーは、同じ組織に属するでしょう。ライナーと同郷だというベルトルトも、必然的に同じと組織に属すると思われます。

 会話は交わさなくても、いや交わさないのに、ライナーはアニと行動を共にしている事が多いです。
 これは家族が教えてくれたのですが。
 6巻でアルミンが、ライナーとジャンに、エレンの居場所は中央後方だという推理を披露しています。その後、ライナーが女型巨人に捕まったものの、切りつけて脱出します。その直後、女型巨人は中央後方へ方向転換して走りだしました。捕まった時にライナーが、女型巨人にエレンの位置を教えたとしか思えない、と。
 アルミンも、私の家族と同じ事に、気付いている筈です。



 家族がネットでを見て回った感じでは、【鎧の巨人】はライナーでは?という意見が多いらしいですね。
 アニが巨人を纏えたのならば、同組織の者であろうライナーも巨人を纏える可能性は高いです。ベルトルトも。
 確かに髪型と髪色は、似ています。性別も同じ男性。

 既に超大型巨人がシガンシナ区に繋がる扉を吹っ飛ばした後に出現が確認されたので、845年時の10歳?のライナーに立体機動術が無くても構わない訳ですし。しかし、10歳?。


 扉を吹っ飛ばしただけの【鎧の巨人】が、なぜ【中に人が居る巨人】認定をされているのかが、いまいち分からないんですが。
 扉を破ったのは狙っての事だと認定されて、という事ですかね?
 既に侵入できたシガンシナ区に人間が溢れているのに、更に奥に繋がる扉を壊したから、ですかね?

 
 
その他、考察までは行かない、気になる事。







 なぜ5年間も行動しなかったのか?

【鎧の巨人】がライナーだとして。 
 7巻に、アルミンのセリフで「もし彼らが壁の破壊よりも重視する何かがあの時に起こったのだとしたら、それはエレンが巨人になって暴れ回ったこと以外には考えにくい…」と有ります。
 が、
845年に扉に穴を空けながら、850年までの5年間に、何もしなかったのは、エレンの存在とは無関係です。

 扉を壊せるのなら、いつでもウォール・ローゼの扉を壊せたでしょうに、なぜしないのでしょう?845年のみ出現し、850年にも出現していないのは、なぜでしょう?
 再び全身硬化の巨人を纏うのに、5年以上のチャージが必要とも思えませんし。


 私の勝手な推測では、この壁都市は本来はクリスタ&ユミル達民族のものでした。するとライナー(とアニ?)もクリスタ達と同じ民族の筈ですが、ライナーはウトガルド城の缶詰の文字を読めませんでした。
 クリスタ達が先住民族、という私の推測が全くの的外れか。
 同じ先住民族なのだけれど、かなり前に派閥別れし。クリスタ達の派閥は民族固有の文字を手放さなかったのに対し、ライナー達の派閥は民族固有の文字を手放してしまったのかも知れません。

 ニック司祭が指名したのはクリスタのみで、ユミルは指名されてませんでした。クリスタは先住民族の特別な血筋――例えば王家の血筋とかなのかも知れません。だからこそユミルは文句を言いつつもクリスタを護っているのかと思うと、辻褄は合います。
 そしてライナー達が845年以降に、むやみに扉を壊さなかったのは、昔に派閥が別れて行方知れずだったクリスタ達派閥を、居場所や個人個人は知らないものの、人質に取られていたのかも? 
 845年に壁を壊したのは、超大型巨人の来襲どさくさまぎれになると踏んだのかも?
 あるいは15歳になるまでのエレンのように、ライナーは自分が巨人を纏えるのを知らなくて。超大型巨人から逃げたいあまり追い詰められて巨人を纏えるようになったのかも?

【鎧の巨人】=ライナーだとすると、845年の超大型巨人来襲時、ウォール・マリア南東山奥の村では無く、シガンシナ区に居た事になります。
 一方、4巻のベルトルトの「僕らは馬に乗ってウォール・シーナまで逃げた」の【僕ら】に、ライナーが入るニュアンスな感じでも有るのですが。どちらなんでしょう?
 どちらに居たにせよ、【845年の地獄を見て来た新入り訓練兵】には違いなく、4巻でもそう言われてます。

 この【845年の地獄を見て来た新入り訓練兵】には、エレン、ミカサ、ライナー、ベルトルトの他に、アニ、ユミルも入っているようですね。
 ユミルは地獄を見たがクリスタは見ていないという事は、845年当時のユミルは、まだクリスタの護衛では無かったという事ですね。クリスタが訓練兵になる3年前、同年だったユミルが護衛に抜擢されたというところでしょうか?

 超大型巨人の方は、本当にチャージに5年以上が必要だった説も、有りうるかも知れません。とてもつもない大きさですからね。



 
エレンが【中の人】であった事が、アニ達にどんな衝撃を与えたのか?

 アニ達の組織の者かアニ達が把握する者以外であったであろうエレンが、巨人を纏った事も有るでしょうが。
 これまた家族が気付いた、アニは真っ暗な地下に足を踏み入れる事が出来なかったのに、エレンには出来たという事。これが関係しているのでは?と思うのです。
 3年間も同じ訓練兵として暮らしていたのですから、エレンが暗闇が平気な事をアニもライナーも知っていて。暗闇が平気でアニ達の常識では【中の人】に成り得ない筈のエレンが、巨人を纏った事が、扉をぶち壊す事以上に重視されたのでは?と。



 
クリスタ達やライナー達の民族とは?
 
 クリスタやユミルは、アニのように巨人を纏える可能性が高い事になりますね? これまた15歳になるまでのエレンのように、自分が巨人を纏えるのを知らない場合も有りますが。

 クリスタ(金髪)、ライナー、アニは髪が淡色なので、もし同一民族なら、淡色(金髪?)の髪色が民族的特徴と言えたのですが。ユミルは暗色。ベルトルトも暗色。クリスタは王族、ライナーやアニはいわゆる特権階級で、ユミルやベルトルトは市民階級なのかも? 

 アニより指揮能力が長けるライナーが、ベルトルトを部下としていて。巨人に対抗できて巨人を調査している調査兵団への監視役として調査兵団に潜伏で。単独行動が向くアニは、職務放棄してもバレにくい憲兵団員になり、内壁での単独任務および先行潜伏役なのかな?とか。それなら、ベルトルトに主体性が無くライナーの言いなりなのも、辻褄が合う気がしますが。
 王族かも知れないクリスタの護衛は本来は特権階級の仕事だが、特権階級でクリスタの同年代が居ないので、市民階級のユミルが抜擢されたとか? 分からないなぁ。



 
 そもそも、クリスタ達民族とライナー達の民族が、元は同じと考えた理由は、何だったでしょう?
 それは、クリスタ達民族が、壁都市の先住民族だと推測した事。
 そして、アニ達の目的が、壁都市のウォール・ジーナを目標としているように見受けられる事から、奪還あるいは人類破滅という復讐を目指しているように思えるから。
 同胞と考えたのですが、この前提が違うのかも知れません。



アニ達の目的とは?

 ライナーの「帰れなくなった故郷に帰る。俺の中にあるのはこれだけだ…。絶対に…何としてもだ」(4巻)の【故郷】が、同郷のベルトルトの言う、ウォール・マリア南東山奥の村を、指しているようには、思えません。
 8巻のアニの回想の「…だから約束してくれ。帰ってくるって」ともダブり、共通は【帰郷】です。

 一方で、【鎧の巨人】は壁を怖し、シガンシナ区だけで無く、ウォール・マリアまでもを人類に放棄させました。
 この【鎧の巨人】がライナーだというなら、故郷奪還というより、人類への復讐な気がします。人類を中無し巨人に駆逐させた後に、中無し巨人を駆逐するつもりなのでしょうか?
  【中の人】巨人であっても、雌型巨人時のように集団行動されたら、非常に苦戦するでしょう。それなら普通に巨人に変身して、人類だけを駆逐すれば良い気もします。



 






 しかし人種として復活するには、数百人の夫婦が必要でしょう。ノアの方舟思考としては

 





 上記でも指摘してますが、【鎧の巨人】がライナーならば、当時10歳のライナーが超大型巨人に恐怖し初めて変身し、遠ざかり合いあまりに扉を壊した可能性も有ります。当時10歳という年齢を考えれば、これは結構ありうる気がします。





 

今までの巨人(旧型巨人)は、何を素にしているのか?
 

ウォール・ローゼ内に現れた巨人(新型巨人)は、どうも人間を素にしていると推測されます(9巻)。
 
エレンが長く巨人を纏っていると癒着が始まるようなので、【中の人】が巨人を纏い続けた結果が、旧型巨人と新型巨人では?、という案を家族は持っているようで。【仲の人が居る巨人】も、旧型巨人、そして新型巨人も、項が弱点なのは同じですし。
 私も有力だなぁ、とは思うのですが。

新型巨人は日が落ちても活動しますが、旧型巨人は、個人差は有れども太陽光を浴びなくなると活動を一時停止するという特色を持っています。この差には、何か意味が有る筈です。
 なので単純に、植物に関係するのかな、と。
植物なら、光と大地と水が有れば、生きていけるでしょうし。

 項が弱点なのが、新型巨人や【中に人が居る巨人】と同じな理由が、説明できないんですがね。
 イルゼと遭遇した巨人は言葉をしゃべったので、旧型巨人は、こう、遠隔操作とロボットというか、そんななのでは?とか、考察してみたり。
 で、項に、操作に必要な何かが埋まっているとか。項を調査兵団に狙われるのは分かっているけれど、項以外には埋められないとか。


 アニも暗闇を拒絶していましたが、見た目は人間でしたし。違うのかなぁ?

 謎に拍車をかけるのが、新型も旧型も、なぜか男性形ばかりな事。
【中に人が居る巨人】は、アニやエレンの例からすると、【中の人】の性別と同じ巨人を纏うっぽいです。
 男性形ばかりという事は、軍人とかなのかなぁ? しかし、旧型巨人&新型巨人と人間の戦力の差は、男女差で埋めれられそうなものでは無いでしょう。

 3頭身くらいしか無かったり目が異様にデカかったりと、人間の拡大版とは言い切れないくらい、いびつな事。そうで無い巨人もメタボ体型だったりで、均整がとれて筋肉質にも見える【中に人が居る巨人】とは、違います。多分。

 
【多分】と付けてしまうのは。

失礼ながら、あまり絵は上手くないので、単に遠近感を効かせすぎたのか、単に体型デッサンが狂っているだけなのか、判断に迷う時も有るもので。
 

 その【中に人が居る巨人】も、獣毛に覆われて手の長いタイプが現れたりと、さっぱり分かりません。




 超大型巨人が現れ扉が壊されたのが、なぜ壁が出来て約100年という頃なのか?

 850年時点(1巻2話)で、壁が出来たのは107年前と語られています。最初に超大型巨人が現れた845年からすれば、102年前です。
 歴が850年としつつ、判明しているのは、この100年少々ほど。
 しかも過去の書籍は禁書で、古文書?と壁都市一での般常識とでは、壁についての認識にズレが生じています。何年かのズレが有る可能性は有ります。
 壁を作り始めた?、作られ始めた?のが、100年前かも知れません。とにかく壁に関する事で、ちょうど100年目が来たのでは?と思ったのでした。

 というのも、何故138年後でも200年後でも無く、100年後という、1世紀ともされる、区切りになりそうな時期に、結果的に壁が壊されたのが、気になるんですよね。
 200年後では忘れられかねない、50年では覚えている人間が生きて居る、その200年と50年の間で、ちょうど区切りの良いのは、100年(1世紀)という時間では?と。

 日本では、200年前どころか1000年以上前でも、【源氏物語】(1003年?)や【医心方】(984年?)など母国語で書かれた少なくない資料や文芸が有るので、200年で忘れられかねないというのは、早い気もします。が、残っている日本の方が珍しく、200年前の国内の資料が無い、有っても現代では失われた言語で書かれていたりする事は、珍しく無い事のようです。なので200年というのを挙げてみました。

 100年に意味が有ったのでは? 平和は100年しか持たない事が、あらかじめ決まっていたのでは?と。
 その割には、色々と伝えて知っていそうな王家とかが、特に対策をしていなさそうなのですが。
 単に、読者に分かりやすい年月にしたのでしょうか? それだと何故一般知識的には102年という半端な年数なんでしょう?
 ああ、分かりません。
 


 なぜリヴァイの苗字が記載されていないのか?

 他の人は名前と苗字が人物紹介に記載されているのですが、リヴァイだけ【リヴァイ】とだけ記載。
 単に、今までフルネームを名乗るシーンが無かったのか。孤児出身で苗字が無いとか、なのか。
 それとも伏せられた苗字に、何か意味が有るのでしょうか?

 リヴァイは、【中の人】では無いでしょうが、不思議な存在な気がします。
 意味深なアップシーンが多い気がします。ずば抜けて強いというのも、特異性を感じられますし。